IT勉強会主催者から見たKyashの活用

吉祥寺.pmという、所謂IT勉強会を運営しています。

3ヶ月の一度のペースで開催していて、会場は吉祥寺にある武蔵野公会堂という公共の会議室/ホールをレンタルしています。本編が終わった後は、近くの居酒屋で懇親会…という流れで運営しています。

一回の参加者は、勉強会本編で50人〜100人、その後の懇親会で30人〜70人といった人数感で、個人が一人で運営している勉強会としてはそこそこの規模ではないかと思っています。

開催にあたって必要な経費としては…

  • 公共の会議室のレンタル → 10200円(会議室)から、33600円(ホール)
  • 機材レンタル費(500円〜3000円)
  • 懇親会費 → コース費用(4500円〜5000円)×参加者数
  • その他多少の雑費(名札用の付箋とか、HDMI変換ケーブルとか)

といったところです。

吉祥寺.pmは特にスポンサーなどはつけていない、完全な個人開催なので、費用は参加者全員で負担してもらっています。

そのため、都度会場で、会場費のカンパ(任意で300円〜500円くらい)、懇親会の参加費(4500円〜5000円)を集めることになりますが、さすがに人数が多いので、工夫して管理していかないと運営者の管理負荷も凄いことになっていきます(20万円くらいを管理しないといけないので…)。

毎回「確実に集金できるか?」「管理できるか?」「無くしたりしないか?」といったことが頭をぐるぐるしています。

そこで、ここ2回ほどはKyashを積極的に使って下さい!と告知したところ、かなりみんなが積極的に使ってもらって、結果非常に管理が楽になったので、そのメリットと、ノウハウをまとめておきます。

IT勉強会でKyashの導入、お勧めです。

Kyashとは?

kyash.co

株式会社 Kyashが運営する決済サービスで、以下のような機能があります。

  • クレジットカードや、銀行口座からチャージし、カード決済で支払うためのウォレットアプリ
  • バーチャルカードや、リアルカードが発行される(リアルカードは普通のVISAカードとして使える)
  • 決済はリアルタイムに通知
  • 個人間の送金手数料は無料
  • 送金や、集金のための専用機能が豊富
  • 決済額の2%がキャッシュバック

現金での引き出しには対応していないですし、高額なキャッシュバックキャンペーンも有りませんが、セキュリティ的に普段の買い物やネット通販を通常のクレジットカードと違う番号で使いたい時に重宝します。

勉強会での導入時のメリット

  • 小額の送金が手数料無料でできる

送金手数料がかからないので、小額の送金のハードルが低いことです。貸会議室を借りて、一人500円くらいの負担でお願いします!みたいな集金の時に、ささっと送ってもらえます。

送金はリアルタイムに反映されるので、その場で確認できます。また、IDを伝えれば一斉に送金してもらっても大丈夫なので、一人一人と個別にやりとりする必要がありません。

  • 銀行口座やSNSのIDなどを開示しなくて良い

IT系勉強会では不特定多数の人が集まる特性上、口座番号やSNSのアカウントを開示したくない場合もあります。個人間送金といえばLINE payも有りますが、LINEのアカウントを不特定多数の人に開示したくない場合もありますよね。KyashはSNS機能は無い(後述するメッセージはあるけど)ので、送金と人付き合いが分離できるところが良いです。

  • メッセージ機能がある

ちょっとしたやりとりに使えるメッセージ機能があるので、「何の支払いか?」「お礼の言葉」などがやりとりできるし、例えば先に払っておいたけど行けなくなったので返金します…みたいな時にやりとりがスムーズにできます。

IDを示すQRコードが生成できるので、紙に印刷して会場に張っておけば、みんなすぐにIDを確認することができます。いちいちID名を伝えて検索してもらうと時間がかかりますからね。

  • オンラインで完結する

当たり前ですが、オンラインで送金できるので、事前に参加費を徴収しておくとか、後で余った分を返金する、その場で送金忘れたけど後日送る…などの融通が利きやすいですね。IT勉強会はリアルでは、その場一回しか会わない、といったことも多いので、この辺のやりとりの煩雑が軽減されるのはありがたいです。

導入してみて

吉祥寺.pmでは感覚的に、参加者の2/3以上がKyashを使ってくれています(だいたい10万円〜20万円くらいがKyashでの集金)。おかげで現金が劇的に減って管理の心理的負荷が劇的に下がりました。エンジニア界隈での普及率で考えればIT勉強会での精算に使うのは実用になってきた時期だと思います。

改善してほしいこと

という訳で良いことづくめのKyashですが、いくつか厳しいな…というところも有ります。

  • 一回の決済額、上限額が厳しめ

アルカードでも一回5万円、月間12万円までなので、10人を超えるような参加者がいる懇親会ではこの上限を楽々越えます。この場合、一端別のクレジットカードで立て替え決済して…みたいな感じになってしまい、現金で引き出せないことを考えると少し躊躇します。一時的にでもいいので、決済額が上げられると嬉しいのですが…

  • 集金の集計機能を充実して欲しい

マネーフォワード等との連携機能はありますが、その場で送金履歴をタップすれば簡易的に合計額を表示するといった、とりあえず足りているか?を確認できる機能があるといいですね。あと家計簿ソフトより、イベントの精算なので、複数人で共有する可能性を考慮するとGoogle Spreadsheetと連携の方が嬉しいですね。

おわりに

懇親会も含めて、一度に動くお金が数万円〜数十万円といったレベルの勉強会で、決して少なくない金額を確実に管理するためには既存のチケット決済の仕組みはさすがにハードルが高いし、手数料とかも考えるとちょっと導入しづらいので、今の所Kyash一択ですね。

個人利用ではリアルカードICカード化されると嬉しい…といったところは有りますが、イベント決済プラットフォームとして見ると、Kyashいいですね!

2019/8/28 追記